残尿感や頻尿は原因があります。その原因は一つや二つではなく様々なものがあります。どのような原因があるのでしょうか。
膀胱が小さい
生まれつき膀胱の小さい人がいます。おしっこがすぐいっぱいになってしまうためにトイレが近くなる傾向があります。
過活動膀胱
何かの原因により、膀胱が活発に働いてしまうこと。トイレに行ってもすぐにまたトイレに行きたくなってしまう。精神的な問題が多いと言われているのが過活動膀胱です。
腹圧性尿失禁
おなかに力を入れた途端にすぐに失禁してしまう。これが腹圧性尿失禁です。おしっこはできるだけ我慢せず、尿意を感じたらトイレに行くくせをつけましょう。
学校や会社でトイレを我慢してしまう人がいますが、日常的におしっこを我慢してしまうと腹圧性尿失禁を起こしてしまうケースがあります。無理はしないようにしましょう。
水分の摂りすぎ
水分を摂りすぎれば尿の量も増えます。水をたくさん飲むと美容にいい、といってたくさん水を飲む女性の方がいます。水分を大量に取ったからといって健康になるとは限りません。水分の取りすぎには注意しましょう。
尿路感染症
何かの原因によって尿道が細菌によって感染してしまって頻尿になる場合。小さい子供かかることがあります。大人の場合では性行為によりなることもあります。注意しましょう。
間質性膀胱炎
全く原因がわからないのに頻尿や残尿感に悩まされてしまう。それが間質性膀胱炎です。原因がわからないのだから仕方がありません。細菌による感染ではないので抗生物質を飲んでも効果はありません。
体操をして筋肉を鍛えるとか、食事療法によるのが一般的。おしっこが膀胱にたまることによって痛みを感じるのは特徴。膀胱が萎縮してしまっている人もいます。40歳以上の女性に多く見られていましたが、最近では若い女性や子供・男性も間質性膀胱炎にかかる人が増えています。
骨盤臓器脱
女性ホルモンの減少によって、骨盤周辺の筋肉が硬くなります。骨盤の動きが悪くなることによって引き起こされるのが骨盤臓器脱と言われる頻尿や残尿感です。女性ホルモンを活発にする食事をする。
豆乳は女性ホルモンの元になってくれるイソフラボンが含まれているので良いでしょう。定期的に体を動かして血のめぐりをよくする方法があります。更年期障害の対策とセットにして考えたほうがいいでしょう。
糖尿病
最近話題になっている糖尿病も残尿感の原因の一つだといわれています。糖尿病の患者が水分を多く取る傾向があるので、膀胱に水分がたまりやすく、残尿感に悩まされることが多いのです。
こういうタイプの場合、糖尿病を改善させなければ、残尿感や頻尿を改善させることはできません。残尿感にだけ注目しても治らないということです。
心の問題
心の問題は、体が問題に通じる部分があります。ストレスがたまりすぎることによって体の不調を訴えるようになります。膀胱の働きもうまくいかなくなり、残尿感に悩まされることも増えます。心の問題は処方薬を使っても効果はありません。
心の問題を何とかしなければいけない、かかりすぎるストレスを軽くしなければいけないのが大変なところです。心療内科などで処方される抗精神薬や抗うつ薬で簡単に治るといったものではないので注意しましょう。
処方薬
頻尿や残尿感以外の問題で処方薬を飲んでいる人も多いのではないでしょうか。その中でも血圧降下剤や利尿薬を飲んでいれば、残尿感や頻尿の原因ともなります。主治医に相談しましょう。別の薬はないか、薬の量が多すぎるのではないか、しっかりと相談してください。頻尿や残尿感の治療で毎日の生活に支障が出てしまったらそれは医師の責任。ちゃんと相談してQOLを高めましょう。
頻尿や残尿感につながる原因を見てきました。この原因は独立したものではなく、複数の原因が絡み合って結果を引き起こしていることもあるので注意です。医師ですらその原因をすぐに理解できるということはないでしょう。セルフチェックを利用することも必要。薬で簡単に治るというわけでもありません。どうして体調が悪くなったのか、いつから残尿感が始まったかをしっかり分析して、症状に対処しましょう。