残尿感って年をとればとるほど、その患者数は増えていきます。はっきりとデータも示しています。

どのような原因で、残尿感はひどくなってしまうのでしょうか。年齢による残尿感の中核となっているのが前立腺肥大症です。この病気の特徴を確認してみましょう。

前立腺肥大症の症状

前立腺が大きくなってくるのが前立腺肥大症の病気ですが、前立腺が肥大することにより、後部尿道が刺激され、尿道の不快感・会陰部の圧迫感・尿意頻数に悩まされるようになります。

夜中、トイレに行きたくなるのが前立腺肥大症の第1期です。膀胱刺激期とも呼ばれます。

膀胱の排尿金が弱くなってしまうので、常に残尿家に悩まされるようになります。尿が近くなり、排尿困難の症状が強くなります。これが前立腺肥大症の第2期です。

残尿の量は、50cc~150ccくらいです。日頃からお酒を飲んだり、過労がひどくなるとこの症状が現れるといわれています。突然、おしっこが出なくなることもあります。

残尿感が300cc~400ccになり、腎機能が弱ってしまい、口の渇きが目立ち、夜間頻尿がひどくなってしまうと前立腺肥大症の第3期と言われます。

喉が渇いて仕方がなくなり水を飲むようになり、最後には自然排尿ができなくなります。脱水状態で腎不全を起こして尿毒症を起こすようになります。これが前立腺肥大症の第3期です。

おしっこの勢いがない

 
前立腺肥大症になるとおしっこの出が悪くなります。出そうと思っても、すぐに出てこなくなります。勢いがあまり強くなく、最初のうちは勢いが強くても、出なくなってきます。だらだらと垂れるように出るようになります。おなかに力を入れなければおしっこが出なくなります。

洋式の便器の場合には尿が入らなくなることもあります。公衆トイレにおいては、健康な人はすぐに用を済ませて出て行くのですが、前立腺肥大症の方は、なかなかおしっこが終わらないので恥ずかしい思いをします。

健康なときにはなかなかわからないことですよね。具合が悪くなってから初めてわかるのが、残尿感のつらさです。

心理的不安

前立腺肥大症になって、大きな問題なのは精神的な不安です。おしっこがしっかり出ないことで不安を感じてしまいます。

その他にも、男性器の不調もあり、男性としての自信も持てなくなります。しかも男性の下半身の問題ですから考えたくもありませんよね。夜中には頻尿でよく眠れなくなり、つらい毎日が続きます。

ホルモン療法にもデメリットあり

前立腺肥大症の改善のために、ホルモン療法というものがあります。ホルモン剤を注入する方法ですが、さまざまな問題があります。性的な欲求が少なくなってしまうことが大問題です。いわゆる勃起不全・不能やEDになってしまうのです。

男性器がぶら下がるようになり、反応しなくなることもあります。男性ホルモンを減らしてしまうので仕方がありません。

その一方で、前立腺肥大が収まるので、おしっこが出ることもあります。しかしこれでは根本的な解決になってはいません。処方薬に頼る方法は、必ず副作用に悩まされるようになります。手術療法も同様で、問題の解決になっていません。

前立腺を手術で取り除いてしまう方法ですが、気が進まないのは当然です。前立腺が大きくなってしまう原因を考えて、そのような生活をやめることをしなければ、いくら薬や手術に頼っても問題は解決せず、再発を繰り返すのは当然です。

これが現代医学の限界なのです。投薬や手術に頼りすぎないようにしつつ、生活習慣の改善を心がけることが最も大切なのです。

男性にとっては前立腺を摘出することなど、冷や汗が出てきていいなってしまうかもしれません。前立腺肥大症を悪化させるのが飲酒と言われています。血液を酸化させないように、普段の生活も野菜をたっぷりと取り、ビタミン・ミネラルも食生活で、しっかりと補給するようにしましょう。