残尿感で悩んでいる人。意外とおしっこについての知識を持っていないのではないでしょうか。毎日目にするおしっこですが、まともに研究したことのある人も少ないでしょう。

汚いイメージがつきまといますが、ここで尿について学んでみましょう。新しい発見があるかもしれません。残尿感で悩んでいる方は、尿のことを知り、体調改善につなげてください。

尿って何?

液体状の人間の排せつ物です。腎臓という器官により生産されます。血液中の不要物や水分・老廃物を含んでいます。

『泌尿器』という言葉がありますが、尿の生産や排せつに関わる機能のことをいいます。おしっこに関係のある臓器のことをいいます。

人間の腎臓は素晴らしい作りになっていて血液中の老廃物や異物を腎臓ですくい取ります。そうすると腎臓に老廃物や異物がたまってしまうので、尿として体の外に排出するのです。

腎臓でできて膀胱にたまり尿管から排出

腎臓でできた尿は、尿管を経由して膀胱に蓄積され尿道口から排出されるというルートをたどります。残尿感で苦しんでいるのは、泌尿器に問題があるといっても過言ではありません。残尿では、腎臓・膀胱・尿管が一般的な着目点なのです。

1日あたり1.5ℓ

一般的な尿の生産量は、1時間あたり60ml。一日当たり1.5ℓだといわれています。個人差があるので、少しくらい少なかったり、多かったりしても悩む必要はありません。

この数値でなければいけないというものではありません。一般的なおおまかな数値です。

成人の膀胱の容量は一般的に500mlと言われています。膀胱の80%くらいが蓄積されると、大脳に信号が送られます。

そしておしっこをしたくなるという都合のいいメカニズムになっています。1年間に換算すると人間の尿は35トンにもなります。そう考えると、かなりの量をおしっことして排出するのは驚きです。

おしっこには汚いイメージもある人もいるかもしれません。確かに清潔なイメージはありませんが、人間がおしっこをしなければいけないのには、する必要があるからです。その役割を考えてみましょう。

人間の体の中には老廃物・異物がたまります。体内に必要のないものです。体の中に置いておくわけにはいかないので外に出さなければいけません。

その際に、尿として排出するわけです。体内に含まれる窒素化合物を排出する作用は重要です。アミノ酸を分解する際にアンモニアが出てきますが、有害で不要なことが多く、排出しなければいけないからです。

その他には浸透圧の調節機能があります。水分量の調節の役割があり、体内の水分が多すぎれば、外に尿として排出するようになります。体内の不要な水分を吸い取り、外に出す機能が人間の体には備わっています。

尿の中に含まれている成分は98%が水です。その他の2%は尿素です。塩素ナトリウム・カリウム・マグネシウム・リン酸・クレアチニン・尿酸・アンモニア・ホルモンを含んでいます。

女性の場合には女性ホルモンも含んでいます。短時間で水分をたくさんとった場合には、尿の100%近くが水分になることもあります。

  • 尿素
  • 塩素
  • ナトリウム
  • カリウム
  • マグネシウム
  • リン酸
  • クレアチニン
  • 尿酸
  • アンモニア
  • ホルモン

これらの成分は血液検査でもおなじみですよね。これらの成分が多くなったり少なくなったりすると、体の中に異変が生じているということもうかがえるのです。

一般的な尿の性質について見てきました。意外と分かっていないおしっこのこと。どうすれば正常なおしっこが出るようになるのか。おしっこのことをよく知れば、健康体がどんなものなのか見えてきます。

汚い排せつ物と思わないで、冷静におしっこの特徴を見たいものですね。毎日の排出物を注意深く観察することは大切です。