残便感に悩まされている。そんな人は便の状態をよく確認してください。
- 出せれば何でもいい
- 下痢でも便秘でも構わない
- 大した問題じゃない
- 自動的に流れてしまって確認できない
このような甘い考えの方は、人間の体のバロメーターを甘く見ています。便の特徴をよく確認するとともに、便の一般的な状態を頭の中に叩き込んでおきましょう。
便の色
一般的な便の色は黄土色~茶色の間で、胆汁の影響によるものです。胆汁の中にはビリルビンという成分が含まれていて、腸内細菌が加わって最終的にはステルコビリンの色になります。
食べ物の影響によって色の濃淡にも影響が出ます。食生活と大きな関係があります。肉などの動物性タンパク質を摂ることにより、褐色に色になります。穀物や豆類が多いと黄色に近づいてきます。
色の濃淡にはpHが関係しているといわれています。酸性になると色が濃くなり、アルカリ性になると色が薄くなる傾向があると推定できます。このことから、色が薄くなった方が健康にはいいということです。
血液のpHも酸性なら病気になりやすい体質で、アルカリ性ならその逆ということ。それほど注目されてはいませんが、酸性・アルカリ性を示すpHは、便で健康状態を把握するには役に立ちます。
真っ黒い便が出る場合
黒い便が出る場合には胃や十二指腸での出血が考えられます。血が出ることによって出血性胃潰瘍かも。ガンと推定されることもあります。出血するということは自然と取れていることも推定できます。
病気になった時など体の中から毒素が出るときに、便が真っ黒くなることがあります。これはこれで悪いことではありません。むしろ体の中から毒素が出ているために、便の色が真っ黒くなっていると考えられます。
胆汁の分泌量が少ないと白っぽい便が出ることがあります。この時に黄疸などの症状が出ることもあります。ウイルスなどに感染した場合には白色の下痢が続くことがあります。
臭い
便は臭いのが特徴です。食物の残りかすが腐敗することと、細菌類が排泄物の臭いが加わって臭くなるのです。
臭いの原因
- インドール
- スカトール
- 硫化水素
草食動物の場合には便のにおいは小さく、肉食動物の場合にはにおいが強いです。人間の場合にも野菜を食べると臭いが少なくなり、肉を食べると臭いが強くなります。
草食動物はにおいの強い便をすることにより、肉食動物にねらわれる結果となるのでにおいが小さくなっていると推定されます。そして体臭に関係していると判断できます。
野菜を多く食べる人は、肉をたくさん食べる人よりも、体臭が軽いと判断できます。便のにおいのキツさは体臭にも関係します。
肉食動物の場合には、タンパク質を消化するためにさまざまな消化分泌液が出るので臭くなるともいわれています。人間の体臭とも関係があると推定されます。
人間の場合には健康な場合、露骨に臭い便にはなりません。発酵したようなにおいになります。これはビフィズス菌の影響により発生する臭いです。悪玉菌の場合には臭いが強くなります。
便のにおいがキツイ時には体調が悪くなっているとか、体内から毒素が出た場合と推定できます。体調の悪い時には便の色とともに、尿の色も悪くなります。具合が悪い時には色が濃くなるのはわかりやすいバロメーターです。
善の表面的な状態ってものすごく大事です。体内の状態があからさまにわかる素晴らしいバロメーターになっています。残便感に悩んでいる方は、便の表面的な状態をよく確認すること。
そして普段の食事をよく考え、便秘でも下痢でもない、力まなくても大量に出る、最高レベルのクオリティーの便を目指してください。そうすれば体も自然と健康になってきます。残便感だけでなく残尿感や他の病の改善にも役に立つことは間違いありません。