「ゆりりん」とは、タケシバ電機と産業技術総合研究所が
合同で開発したコンパクトサイズの残尿測定器です。

おもに泌尿器科を中心とする医療機関や介護施設で、
膀胱内に溜まった尿量を調べる「残尿測定」という検査に使用されています。

現在、40代以上の日本人の約3割が、何らかの排尿トラブルを抱えています。

その原因は前立腺肥大症やガン、脊髄損傷、糖尿病、筋肉の衰えなど、
個人によって様々ですが、どのような病気が原因であれ、残尿を放置しておくことは
膀胱炎や尿路感染症を招く恐れがあります。

さらに尿路感染症から腎不全を起こすと、
生命に関わる事態にまで発展してしまうこともあります。
それを防ぐためには膀胱内の残尿の有無を見逃さず、
残尿量のコントロールとケアをしていくことが重要です。
ゆりりんはその手軽さと便利さで、残尿管理の強い味方として活躍しているのです。

ゆりりんとは

ゆりりんUSH-052は、膀胱に超音波を当てることによって
残尿量を測定してくれる医療機器です。

残尿量は数値で表示され、連続測定モードでは尿量が徐々に増えていく様子を
グラフや振動、アラームを使って知らせてくれます。

またminiSDカードをゆりりんに挿入すれば、個人の残尿量データを保存することができ、
そのデータをパソコンで読み込めば膀胱機能を解析することもできます。
膀胱機能の分析は治療方針を決定するのに役立ちますし、さらに測定結果を
レシートのようにプリントアウトし、患者さんに見せることもできます。

ゆりりんのメリットとは

従来の残尿測定法は、カテーテルという細い管を尿管から通し、
導尿で行うことで実測していました。しかし、カテーテルの挿入時に尿道などに傷がついて
痛みや出血をともなう危険性があり、また患者さんの羞恥心や抵抗感に配慮できない
精神的・肉体的苦痛を伴うものでした。

ゆりりん残尿測定器は、今までの導尿による手間や問題点を一気に解決し、
手術後など患者さんに負担をあまりかけたくない時などにも
安心して残尿測定検査をすることができます。

しかも正確な数値で残尿情報を共有できるため、医師、看護師、患者さんの認識や足並みを
そろえることができるため、、手術後や投薬後の経過観察がつぶさに出来るようになりました。

また、スマートフォンほどのポケットサイズで持ち運びが可能なため、
長時間体に装着し続けても邪魔になりません。

ゆりりんの特色

一時的な残尿量の測定だけでなく、
長時間にわたる尿動態(蓄尿状態、排尿状態)をモニタリングすることも可能です。

膀胱内の尿があらかじめ設定しておいた量に達すると、
アラームや振動で知らせてくれるため、失禁の予防にも役立ちます。

使用方法

おなかの上(膀胱の真上)に超音波ゲルを塗り、プローブと呼ばれる
探針(板のようなもの)を当てるだけで尿量を読み取ってくれます。

測定のしくみもイメージも、通常のエコー検査とまったく変わりません。

長時間測り続ける定時測定の場合は、ジェルの塗布後に
サージカルテープ等でプローブが動かないよう固定するだけです。
特に患者さんに負担をかけることはありません。

ゆりりんの活用法

ゆりりんは日々の残尿管理に活用されています。症状の軽い方から、介護支援を
必要とされる方まで、自律・あるいは自立した排尿ができるようサポートします。

個人の自宅で、あるいは訪問看護ステーションや老人保健施設などの
介護の現場でも活用されており、ひとりひとりに合わせた適切な導尿支援が可能です。

残尿が長時間膀胱内にとどまる事によって、細菌繁殖による炎症のリスクが
高まりますが、ゆりりんを使用して排尿管理を行えば膀胱がいっぱいになる前に
排尿を促すことができ、失禁や頻尿なども解決することができます。

排尿機能障害に携わるすべての方々、そして診察や看護に残尿検査を利用される方々、
介護や介助の現場で働く方々、そして患者さん本人の排尿機能訓練に役立ちます。

ゆりりんの安全性

エコー(超音波)を膀胱に当てることによって生じる
副作用は特にありません。

そもそも超音波とは、人の耳では聴き取れないほど高い周波数をもつ音波のことです。
一般的には20kHz以上の音波のことを指し、イルカやコウモリなどは超音波を使って
仲間とコミュニケーションを図り、獲物を捕らえたりします。
つまり自然界では生物たちが普通に使用している音なので、特に人体に
害があるということはありません。

妊娠中の女性のお腹にも超音波を当て、胎児の様子を確認しています。
安心して残尿検査を受けてください。

現在、入荷しておりませんが、一応、以下に楽天とAmazonのリンクを張っておきます。

尿量測定器 ゆりりん USH-052

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