生理前になると頻繁に尿意をもよおし、
私生活にも支障が出てしまうという女性は多いのではないでしょうか。

今回は、なぜ月経前になると頻尿などの排尿トラブルが起こりやすいのか、
その原因や治療法、対処法などを解説します。

生理前頻尿の原因

月経前症候群(PMS)による頻尿

「月経前症候群」とは、生理開始日の1~2週間前から
始まる不快な症状の総称です。

おもに眠気、腹痛、頭痛、倦怠感、吐き気、過剰な食欲、便秘、下痢、などが
あらわれますが、頻尿もそれらの症状のひとつと考えてよいでしょう。

黄体ホルモンと頻尿

月経前症候群の原因は「黄体ホルモン」分泌量の増加です。

黄体ホルモンは、排卵後から生理が始まるまでの期間に
多く分泌されるホルモンで、卵子が着床しやいように栄養や水分を
体内にたくさん溜めこむという役割を担っています。

その結果、必要以上の水分が体内に蓄積されて脚がむくんだりするのですが、
身体の方は不要な水分を体外へ排出しようとするため頻尿になるのです。
ただし、ホルモンの方はは水分を保持し続けようとするため、
排尿の回数だけが増え、尿量はむしろ減少します。

また、黄体ホルモンは受精卵が順調に育つよう子宮周辺の筋肉の
動きを抑制して、穏やかな環境を保持しようとします。

そのため、子宮に近い膀胱や、膀胱を支える骨盤底筋、尿道括約筋なども
収縮が抑制されて緩んでしまうため、尿意を頻繁にもよおすようになります。

さらに、鬱血して腫れた子宮によって膀胱が圧迫され、
残尿感、排尿痛、頻尿などが引き起こされます。

ホルモンバランスと自律神経の乱れからくる頻尿

女性ホルモンも自律神経も視床下部によってコントロールされていますが、
黄体ホルモンの増量などによりホルモンバランスを崩れると、同時に自律神経もバランスを崩します。
その結果、腎臓の機能が低下したり冷え性になったりして、頻尿を引き起すのです。

心因性によるもの

ホルモンバランスや自律神経が乱れるとストレスの影響を受けやすくなり、
心因性の頻尿も引き起こすことがあります。

生理前の頻尿対策

体を温める

全身、特に腰周りを十分に温めて、体の冷えを防ぎましょう。
身体を冷やすような食材や飲料も控えるようにしましょう。

ストレスの解消

ストレスや過度の疲労は自律神経やホルモンバランスの乱れを引き起こし、
月経前症候群を悪化させます。睡眠時間をしっかり確保し、ストレスの解消につとめましょう。

また、ゆっくりと湯船につかることは、体を温める効果だけでなく、
リラックス効果もあります。

黄体ホルモンをコントロールする

規則正しい生活を送ることで、黄体ホルモンの分泌をコントロールすることができます。

起床時間、就寝時間、食事の時間などを規則的にすることで、
体内時計のリズムを整えることができます。
暴飲暴食やアルコールの過剰摂取、タバコなどは身体に大きな負担をかけ、
女性ホルモンのバランスを崩す原因となります。

カフェインの摂取量を控える

カフェインは自律神経を乱れさせたり、黄体ホルモンの分泌量を増やす可能性があるため、
頻尿が悪化することもあります。

尿意を我慢しない

膀胱炎などの病気を発症してしまう恐れがあります。
頻尿でもトイレを我慢してはいけません。

こまめに水分を摂取する

頻尿だからと水を飲むのを控えてはいけません。
水分摂取によって血流をよくし、脱水症状を防ぎましょう。

我慢できない頻尿の場合は病院へ

我慢できないほどの頻尿が続くときは、病院を受診しましょう。
月経前症候群ではなく、他の病気である可能性も視野に入れましょう。

また、低用量ピルを使用することで黄体ホルモンの過剰分泌を抑え、
月経前症候群を緩和させることができます。

ピルの服用によって生理周期も整えることができるので、
頻尿だけでなく生理不順に悩んでいる方にも
産婦人科の受診をおすすめします。

妊娠初期の可能性も

 

妊娠超初期症状

生理前の頻尿ではなく、「妊娠超初期症状」でも同じような症状が現れます。

月経前症候群による頻尿は、おおよそ生理開始日の1週間前から
あらわれるのが一般的ですが、その期間は着床していた場合の
妊娠3週目にあたります。

受精卵が着床すると、体内に溜まっている老廃物を全て排出し、
綺麗な血液で赤ちゃんに栄養や酸素を送ろうと、腎臓機能が活性化します。
その結果、体内の水分や血液の循環が促進され、頻尿となることがあります。