残尿の測定に超音波検査というものがあります。残尿感で悩んでいる人は体の中の様子を副作用もなく映し出すことができる画期的な方法。この超音波検査とは、いったいどんなものなのでしょうか。

超音波検査は、人間の耳に聞こえない高い周波数の音波を当てることで跳ね返ってくる反射波を画像で映し出すものです。音を当てると、内臓に当たったり、水分にあたったりすれば反射する方向やスピードも違ってきます。その差を利用して画像として映し出しているというわけです。この超音波検査をエコーと呼ぶ場合があります。全く同じものです。

体に負担がかからない検査方法

CTスキャンやレントゲン・マンモグラフィーは体によくありません。これらの検査は体を中に放射線を当てるため、体を悪くしてしまいやすいです。被爆してしまい、ひどい場合にはがんの原因ともなります。

上の三つの検査と比較しても超音波検査のほうが安全で体にやさしいっということ。超音波を当てるだけであり、被爆しないからです。検査で体の調子が悪くなってしまったら意味がありませんよね。

しかし、多くの医師はこんなことまで頭が回っていません。放射線の知識などそれほど持ち合わせていないし、試験に出るわけでもありません。

被曝のリスクがないため繰り返し検査しても体にダメージがかかりません。婦人科でも超音波検査は使用されています。

超音波検査で測定できるものは前立腺の大きさと残尿。膀胱に尿がたまった状態のほうが前立腺の検査はしやすいです。そのため、少しトイレを我慢する必要があります。

そして、残尿感検査のためには排尿直後の膀胱の調子をみるため、検査の前後ですぐに排尿することは避けるべき。これも少し我慢しなければいけないところです。食事制限をする必要はないのでいつも通りに食事を取ってください。

膀胱の結石・腫瘍の有無などもチェックできる

前立腺の他にも膀胱に結石があるとか。腫瘍があるかどうかまで判定できます。検査としてかなり精度が高いものです。体にダメージがかからない割には細かいところまで分かってしまう検査です。

リアルタイムで体の中がわかる

超音波検査の面白いのはリアルタイムで見ることができるところ。超音波をあてた瞬間に体の中の様子が映し出されます。プローブを当てるだけなので痛みはありません。

リラックスして検査に臨めます。体に負担のかからないのが超音波検査のいいところで、検査時間も短く数分で終わってしまう簡単なものです。

体に負担のかからない計測方法

超音波検査の登場によって、残尿感の計測が簡単になりました。ついこの間や現在でも平等にカテーテルを入れて計測することがあります。このような検査では手間や負担がかかり患者に対する心的身体的なダメージも大きいです。

カテーテルを体の中に入れることで感染症になるリスクも高く、あまり推奨できないものでした。ここで紹介した超音波検査なら体にダメージもかからず、簡単に検査ができるというわけ。現代の医学もどんどん進歩しているということです。

検査技術があがっても治せなければ意味なし

しかしいくら検査技術が進歩したとしても、症状を取り除けなければ意味がありません。そして残尿の原因となっていることが何かは自分で考える必要があります。

検査技術が進んでもそれは結果でしかありません。残尿感を引き起こす原因は目で見ることはできないので、正確に残尿を測れたとしてもそれほど意味はありません。

そのことまで主治医がわかっているかどうか。いくら検査技術が上がったからといっても、原因に対処しなければ病気は治ることはありません。確かに超音波検査は素晴らしいものかもしれません。

それを使う人間に治療する力がなければ全く役に立たない無用の長物。保険点数を稼ぐだけのおもちゃでしかありません。検査を受けたからといって病気が治ることにはなりませんのでご注意ください。