残尿感に悩んでいる方の特徴として、更年期くらいの年齢であることが挙げられています。一般的に40代~50代くらいの女性のことです。
体のある部分が弱ってくるので、残尿感がひどくなってくるものと思われます。女性の残尿感と、年齢についての関係を見ていきましょう。
50歳以降から患者が増える
更年期を過ぎた頃から残尿感尿失禁に悩まされる人が増えてきます。病院に通うのは60歳の方が最も多く、70歳代、50歳代と続きます。40歳くらいから尿失禁に悩み始め、通院する人もいます。
残尿感に苦しめられる原因として、女性ホルモン「エストロゲン」の存在があります。エストロゲンの分泌がうまくいかなくなり、骨盤底の状態が悪くなります。
スムーズに配慮ができなくなるのは、骨盤底の状態が悪くなるからだといわれています。女性の方で残尿感を克服したいと思うなら、骨盤底の健康維持が第一、ということです。
女性ホルモンの減少が問題なら、人工的に作ったホルモンを注入するホルモン療法もあります。この治療に関しては大きな問題があると言われていて、重大な副作用が指摘されています。
ホルモンを注入するよりも、ホルモンの分泌を改善させる食事を心がけてください。普段の食事なら、副作用に悩まされることはありません。
医師の立場にたつと、点数も稼げるし、勧めたくなる気持ちもあるかもしれませんが、副作用のある治療は体によくありませんのでご注意を。
骨盤底の機能低下から起こる
骨盤底の機能低下によるものとして性器脱があります。20代~30代の方はの方は、間質性膀胱炎に悩まされやすく、40代・50代になるにしたがって症状がひどくなる傾向があります。
神経の働きが悪い
神経の働きが悪くなることにより、残尿感や尿失禁に悩まされる人もいます。過活動膀胱などが病名として挙げられています。
間質性膀胱炎や過活動膀胱は、年齢とともに発症するリスクが高く、骨盤底の状態が悪くなることが指摘されています。
性成熟期前半
10代後半~30代中盤くらいは、『性成熟期前半』と呼ばれます。
尿失禁になりやすい原因として挙げられる病名は以下の通りです。
- 腹圧性尿失禁
- 切迫性尿失禁
- 夜尿症
- 頻尿
- 下部尿路症
- 間質性膀胱炎
- 尿路感染症
- 性感染症
性成熟期後半
35歳~40歳代は、『性成熟期後半』と呼びます。残尿感と関係がありそうな病名は以下の通りです。
- 腹圧性尿失禁
- 切迫性尿失禁
- 夜尿症
- 頻尿
- 下部尿路症
- 性器脱
- 間質性膀胱炎
- 尿路感染症
- 性感染症
性成熟期前半と後半では、それほど変わりはありません。男性との性的接触が多いので、尿路感染症や性感染症にかかることが多いです。残尿感の原因ともなっているので、楽しい恋愛もほどほどにするべきなのかもしれません。
更年期
40歳~50歳代の方は一般的に「更年期」と呼ばれています。女性ホルモンの減少に伴って現れる残尿感が多いです。
一般的にこのような病名が挙げられています。
- 腹圧性尿失禁
- 切迫性尿失禁
- 夜尿症
- 頻尿
- 下部尿路
- 性器脱
- 間質性膀胱炎
- 尿路感染症
- 女性器の萎縮
- 神経因性膀胱
更年期前の女性と共通する症状もありますが、さらに悪くなることが多いです。女性ホルモンの分泌量の減少に伴い引き起こされると言われています。
老年期
60歳以降の方は更年期を過ぎて「老年期」と呼ばれます。残尿感に悩む人の病名として以下のものが挙げられています。
病名は共通しているかもしれませんが、その症状が更年期の方にくらべ更に重いことが多いです。
- 腹圧性尿失禁
- 切迫性尿失禁
- 夜尿症
- 頻尿
- 下部尿路症
- 性器脱
- 女性性器の萎縮
- 外尿道口狭窄
- 尿道カレンケル
- 神経因性膀胱
- 溢流性尿失禁
年齢によって尿失禁のタイプ、病名も変化してくるのが特徴です。残尿感の中心になっているのが骨盤底。骨盤の周りの筋肉や神経が働きにくくなっていることも指摘されています。女性ホルモンの分泌が背景にあります。